結合次数の変更は、「AddBond」コマンドで実行され、結合を新規に生成する場合も同様の操作となります。
簡単に、例としてエタンのC-C結合を二重結合に変更し、エテンにする方法を示します。
コマンドラインから実行
スペースキーを押して表示されるコンソール画面に、以下のコマンドを入力して実行します。
「AddBond 原子1,原子2,結合次数,Update=yes」
「原子1,原子2」の部分には、原子のNumberまたはNameを入力します。
(NumberまたはNameの情報は、原子をクリックすると画面左上に表示されます。)
結合次数は、1、1.25、1.33、1.5、1.66、1.75、2、2.5、3、4、のいずれかを選択できます。
Update=yesとすると、結合次数に合わせて自動で水素が付加または削除されます。
水素の状態を変えたくない場合は、入力しないかUpdate=no としてください。
<入力例>
今回用意したエタン分子のモデルでは、
1つ目の炭素…Number:1 Name:C
2つ目の炭素…Number:5 Name:C1
となっていたので、この場合、C-C結合を二重結合に変更する場合の入力例は以下になります。
「AddBond C,C1,2,Update=yes」
または
「AddBond 1,5,2,Update=yes」
GUIから実行
次に、GUIから実行する方法を紹介していきます。
実行方法がいくつかあるので下に例示しますが、いずれも実行されるコマンドは同じ「AddBond」です。
方法1
Edit > Adjust bond orders > Swap bond をクリックします。
以下のダイアログが表示されるので、結合を形成する一方の原子を選択し、OKをクリック(又はダブルクリック)。
すると、結合次数の選択画面が表示されるので、目的の結合次数を選択し、OKをクリックすれば変更が完了します。
右下のチェックボックスは、「コマンドラインから実行」で記載したUpdateオプションに対応しています。
チェックを入れると、変更後の結合次数に合わせて水素の付加状態が自動で調整されます。
*<F2>キーを押してball&stickスタイルで表示すると、各結合が結合次数に対応した色付きで表示されます。
方法2
Edit > Swap > Bond や、Edit > Add > to soup: Bond からも、上記と同様の操作で実行できます。
方法3
変更する結合の両端の原子をctrlキーを押しながらクリックし、複数選択します。
次に、白いエフェクトの方の原子を右クリックし、Add > to soup: Bond を選択後、ダイアログが表示されるので、先ほどと同様に結合次数を選択してOKをクリックし実行します。
方法4
メニューバーのベンゼン環のアイコンをクリックし、分子ビルディングモードにします。
方法3と同様に2つの原子を選択状態にし、<2>キーを押すと二重結合に変更できます。
数字キーと結合次数の対応
<1>キー:単結合(グレー)
<2>キー:二重結合(黄色)
<3>キー:三重結合(緑)
<4>キー:四重結合(シアン)
<5>キー:1.5重結合(赤)