YASARAでは、自身で作成したアラインメントファイルを指定してホモロジーモデリングを実行することができます。
具体的な操作方法を説明していきます。
1. ファイルの準備
以下のファイルを用意し、作業ディレクトリに保存します。
「〇〇〇」と記載してある部分には、共通する任意の文字を使用します。
この時、ファイル名に細かい指定があるので、必ず()内の通りに指定してください。
- ターゲット配列(〇〇〇.fasta)
ホモロジーモデリングを行う配列 - テンプレートファイル(〇〇〇_t001.pdbまたは.yob)
ホモロジーモデリングの鋳型として使用する立体構造
テンプレート構造が複数ある場合は、ファイル名の末尾を002, 003...と増やしていきます。 - アラインメントファイル(〇〇〇_align.fasta )
fasta形式のアラインメントファイルを用意します。
1段目にターゲット配列、2段目にテンプレート配列を記載します。
この時、テンプレート配列名は、2. で用意したテンプレートファイル名の末尾に合わせて「T001」としてください。
なお、ターゲット配列名の指定は特にありません。
また、ヘテロオリゴマーの場合は「|」で区切ってください。 - マクロファイル(デフォルトのパラメータを変更する場合)
各種パラメータをデフォルト設定から変更して実行する場合は、マクロファイルを書き換える必要があります。
標準のマクロファイルは、PC中のYASARA > yasara > mcr に保存されています。
hm_build.mcr と hm_buildfast.mcr(短時間版)がホモロジーモデリングのマクロファイルです。
作業ディレクトリにコピー&ペーストし、メモ帳などのテキストエディタで編集します。
必要に応じて各種パラメータを書き換え、上書き保存してください。
2. ホモロジーモデリングの実行
- YASARAを起動し、Options > Working directory をクリックし、先ほどファイルを保存した作業ディレクトリを指定しておきます。
- Options > Macro & Movie > Set target を選択し、Filename に「〇〇〇」(先ほどファイル名に使用した共通の文字列)と入力しOKをクリックします。拡張子は要りません。
- Options > Macro & Movie > Play macro を選択し、先ほど用意したマクロファイルを選択後、OKをクリックするとホモロジーモデリングが実行されます。
(デフォルトのマクロを使用する場合は、YASARA > yasara > mcr > hm_build.mcr 又はhm_buildfast.mcr(短時間版)を選択します。)
補足:コマンドラインからマクロを実行する方法
マクロはコマンドラインからも実行することができます。
Windowsの場合はコマンドプロンプトやWindows PowerShellを開き、ファイルが保存してあるディレクトリにて、下記のようにコマンドを入力することで実行することができます。
Windowsの場合はコマンドプロンプトやWindows PowerShellを開き、ファイルが保存してあるディレクトリにて、下記のようにコマンドを入力することで実行することができます。
- YASARAインストールディレクトリ内のYASARA.exeを指定
- スペースを空け、テキストモード用オプション(-txt)を指定
- スペースを空け、マクロを指定
- スペースを空け、マクロターゲットを指定
例)作業ディレクトリにマクロが保存してある場合
「c:\Users\username\Desktop\yasara\YASARA.exe
-txt hm_build.mcr “MacroTarget=’ 〇〇〇’”」
例)YASARAのmcrディレクトリ内のマクロファイルを指定する場合
「c:\Users\username\Desktop\yasara\YASARA.exe
-txt c:\Users\username\Desktop\yasara\mcr\hm_build.mcr “MacroTarget=’ 〇〇〇’”」