ChromasProを使ったシーケンスアセンブリの実行方法について、簡単にまとめました。
シーケンスアセンブリの実行方法
1. シーケンスアセンブリの設定
File > New > Sequencing Project を選択後、
Project > Settings を選択すると以下のダイアログボックスが表示され、設定を変更することができます。
- プロジェクト名~アセンブリパラメータ~
- 最小オーバーラップ数。
- 塩基のマッチスコア。
- 塩基のミスマッチスコア。(5)のギャプペナルティスコアの2倍以上ある場合、ミスマッチを回避するためにギャップを挿入する。
- 隙間ができた場合のギャップペナルティスコア。
- ギャップが連続した場合のペナルティスコア。(5)のギャップペナルティスコアの2倍の値を設定すると、複数のギャップの挿入を抑制できる。~シーケンスのトリミング~
- ベクター/アダプターリストに登録された配列を検索し、トリミングする。(リストは Option > Vector/Adapter Sequences から作成可能)
- 指定したクオリティスコアを超えるまでトリミングする。
- ベクター配列をトリミングせずにこのオプションをチェックすると、5'末端から指定した塩基数がトリミングされる。「length limit」はトリミング前の配列長を指す。~リファレンス配列~
- 「Browse」をクリックしてリファレンス配列を指定できる。
- チェックすると、参照配列の末端から先のコンセンサス配列が削除される。~コンティグ~
- コンティグのネーミングを選択できる。
- IUPACの塩基符号を使用する。
- 最も確率の高い塩基と次に高い塩基のクオリティスコアの差の最小値。2番目に確率が高い塩基がこれよりも近い場合、「N」または他の縮重記号が使用される。
2. シーケンスの読み込み
Project > Add Files を選択しファイルを選択して読み込みます。
配列リストの名前をダブルクリックすると配列を確認することができます。
また、名前を選択した状態でクリックすると、配列名を編集できます。Deleteキーを押すことでプロジェクトからファイルを削除することもできます。
3. アセンブリの実行
Project > Assemble All を選択するか、上部ツールバーのアイコンをクリックしてアセンブリを実行します。
うまくコンティグが作成されない場合は、上記に記載した設定画面で、最小オーバーラップ数を下げるか、アラインメントマッチスコアを上げて再度実行してください。
4. コンセンサス配列の編集
アセンブリが完了すると、コンティグが作成されるので、ダブルクリックして表示します。
(アセンブリに使用されなかった配列がある場合はリストに残り、生成したコンティグ配列はその下に表示されます。)
一致度の低い塩基は黒色の背景でエラー表示され、ミスマッチがあってもconsensus qualityが60以上あるものはグレーの背景で表示されます。
(consensus qualityはコンセンサス配列の上にバーで表示されています。)
黒色でエラー表示された塩基を確定する場合は、「Ctrl+M」で変更でき、次のエラー表示にカーソルが移動します。
「Ctrl+E」を押すと、その次のエラー箇所に移動できます。
変更をリセットしたい場合は、Edit > Reset All Ambiguities をクリックします。
個々の配列の塩基もクリックして編集できます。
また、配列名をドラッグすると順序を変更でき、配列を削除したい場合は配列名をクリックし、Edit > Remove Sequence を選択します。
5. 結果の保存
配列の一部を選択し、File > Print Selection をクリックすると印刷できます。
また、Analysis > Contig Map を選択すると、コンティグの全体図を作成でき、他のアプリに図としてコピペできます。